116: 名無しさん@おーぷん 2016/01/11(月)02:22:33 ID:LkR
体験というか、この10年の話なんだけど、久々の夜更かしついでに書いてみる。
ちょっと長くなります。

10年前に結婚した夫の実家(以下義実家)が、某地方の旧家。
私と夫は東京の大学で知り合って普通に恋愛して、お互い社会人になって結婚を意識するようになった頃に、夫から「うちの実家は地元では古い家の本家だけど別に面倒な家じゃないから大丈夫」というようなことを言われた。
その時は正直「うわ、なんかめんどくさそう…」って思った。

結婚話が具体的になってきて、まず夫が私の両親に挨拶に来た。
その時、義実家がどういう家なのか、夫が両親に説明したんだけど、夫が帰ってから父に「お前(私)みたいなおっちょこちょいにああいう家の嫁がつとまるか心配でたまらん」とものすごい真面目なトーンで言われた。
私もちょっとそう思った。
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いよいよ私が初めて義実家に挨拶に行くことになった。
義実家はとにかく広くて大きくて、蔵なんかもある。
夫両親と夫祖母と夫姉と夫妹が迎えてくれて、この夫姉が本家を継ぐ人。
義実家は代々長子相続で、夫姉・夫兄・夫・夫妹っていう4人兄弟なんだけど、お金も家も土地も会社も基本的には全部夫姉が継ぐ。
ちなみに、当時の本家頭領は夫父で、その前が夫祖母。
で、今はもう夫姉が継いでいる(夫両親は存命)

夫家族との初対面は、私なりに緊張して臨んだんだけど、拍子抜けするほどあっさりと和やかに済んだ。
私は東京生まれ東京育ちで、父は普通の会社員で、母は某会社の社食のパートで、由緒正しくもなんともない。
私自身は夫と同じ大学を出て、それほど有名ではないけどまあまあ堅実な会社で働いている普通のOLだった(当時)
でも全然反対されなくて、ただ結婚式披露宴は私と夫が働いている東京でやっていいけど、夫地元でもちょっとした披露宴をやってねって言われたくらい。
結果、東京の某神社で結婚式を挙げて(神前婚は私の希望)、同じく東京のレストランでお互いの両親ときょうだい、ごく親しい友人と恩師を招いたこじんまりとした披露宴をした。
夫の地元でやった披露宴は、本家の次男坊の嫁のお披露目みたいなかんじだったけど、私は夫母から贈られた着物を着て、普通に飲んだり食べたり喋ったりしてるだけで良かった。
それから10年、私と夫は東京で働きながら普通に暮らしている。

田舎の旧家の本家って聞くとしきたりだの嫁の役割だの色々面倒なイメージがあったけど、全くそんなことはなかった。
夫姉は本家のドンだからすっごい強権をふりかざしたりするのだろうか…なんて思ってたけど、それは勝手な思い込みで、権力よりも責任が重い立場なんだってことがわかった。
お正月、お彼岸、法事、そういった行事には必ず出席なイメージだったけど、独立した家庭を持った次男坊夫婦は、参加してくれれば嬉しいけど、仕事の都合とかあるし、そんなちょいちょい帰れないよね、みたいなスタンス。
それでも、私の両親が出来るだけ帰ってお手伝いしなさいって言うんで、結婚してからの2~3年は可能な限り義実家に行くようにしていたけど、行ってもあんまりやることはない。
お手伝いさんがいるし、手が足りなかったら追加で雇うだけの話、みたいなかんじ。
私は夫祖母と趣味が同じだったので(タカラヅカ)、夫祖母とご贔屓さんの話をするのが、役目っちゃ役目。

117: 116 2016/01/11(月)02:24:12 ID:LkR
もっと改行すべきだった。続き。

夫兄、夫、夫妹は、跡継ぎではないからといって放置されたりぞんざいに扱われたりはしなかったそうだ。
何故なら、ちゃんとしつけして、ちゃんと教育を受けさせて、ちゃんと独立してもらわないと困るから。
夫兄と夫は高校を卒業してからは地元を離れ、大学生になり、就職し、恋愛結婚をして今に至る。
夫妹は、高卒でしばらく実家で家事手伝いをしてたらしいけど、結婚願望が強かったそうで、地元の公務員とお見合いして結婚して、3児の母になっている。
本家筋の跡取りじゃないこども達は、犯罪者にならない限りは、本家からとやかく言われることはない。
私が夫との結婚を反対されなかったのは、私が普通の家庭の娘で、少なくとも近い親戚に犯罪者がいなかったからだと思うww

大変なのは跡取りの夫姉で、あらゆるしきたりを覚え、使用人や部下をとりまとめ、結婚相手も完全に自由に選べるわけじゃない。
夫は「俺は不自由なんかひとつも感じたことはなかったけど、姉ちゃんは色々大変だったと思う」って言ってる。
旧家の跡継ぎって大変だよ、二時間ドラマとかでよくある跡継ぎを巡っての争いとかないない、って、今でも夫は言っている。
この10年、相続争いとか遺産争いとか、そういうのが全く無いし、ごくごくふつーに暮らせているのが、私というより、私両親にとって衝撃らしい。
夫祖母、夫両親は1年に2~3回東京に遊びに来るんだけど
ダンナのおばあちゃんと帝劇に行ったとか、ダンナのおかあさんのたっての希望でもんじゃ食べに行ったとか
ぽろっと実家の両親に言うたび、お前の旦那さんの実家はほんとに旧家なのかと疑われる。

結婚して10年、のほほんと生きてこられたのが、最初の「うわ、めんどくさそう…」の印象からすれば、だいぶ衝撃的です。

引用元: ・今まで生きてきて凄く衝撃的だった体験 その11




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